靖国神社と皇室典範をイデオロギーに捉われずに考えています。
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米中サミットは合意ゼロだった。辛うじて衝突を回避したとも言えるだろう。胡錦濤のブッシュへのお土産は、孫氏の「兵法」だった。「これを読んで中国の戦略を勉強しろ」と言うに等しい。いい度胸だ。朝日のみだしは「『優等生』ソフトさ前面・脅威論払拭へ冗談も連発」だが、これは真っ赤な嘘だ。[1] 事前の折衝で合意ゼロと知っていたホワイトハウスは、「国賓待遇」の晩餐会を拒絶している。この緊張のおかげで、米中の谷間にいる日本、韓国、北朝鮮は二者択一を迫られる。六者協議は失敗するだろう。韓国は北京の衛星国家だから、竹島帝国主義はますます傲慢になる。角栄式の対中宥和も出る幕ではない。安倍晋三にとっては有利だ。
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海上保安庁は長官、局長、課長まで首きりに付すべきだ。彼らには沿岸警備が軍隊の一部であるという意識がない。総理が改革の総仕上げで秒読みに入ったのに、海図作成という名目で韓国との「戦争」をはじめた。海保の大馬鹿の背後に外務がいる。日本海の呼称が「東海」となりそうだということで、海保の後押しをしたのだ。安倍晋三は竹島調査に関わっていない。彼は横田めぐみの件で、韓国人の拉致への関心を高め、韓国政府を抱き込み、韓・朝の間にクサビを打ち込みたい。それを察した盧武鉉が、竹島で騒ぐことで、拉致を相殺しようというのであろう。安倍は外務・海保の暴走に足をすくわれた形だ。
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本誌32号は、靖国問題で「小泉は中国に敗北」と指摘した。その後、政局はますます不利になっている。中国・朝日・読売による「倒閣運動」は跡継ぎ選びに移行し、支持者は膨れ上がっている。藤原正彦のベストセラーも、「倒閣運動」への追い風だ。鳩山由紀夫は改憲の手続き法案は小泉が辞めた後の国会まで延期するという。だが、何といっても小沢が決め手だ。彼は09年選挙を待たずに、9月の自民総裁選に介入する用意だ。私が予告したように、靖国が踏み絵になる。安倍晋三が福田康夫に負ける可能性が出てきた。中国政府が日本の総理を選ぶ日が来たら私は日本市民でありたくない。
(1)発端は、01年自民総裁選で、票稼ぎのために靖国参拝を約束したことだ。女性の票稼ぎのために、女系天皇を支持したのと同じだ。軽率だった。皇室典範は国内問題だから斬り捨てが出来たが、靖国は足かせになった。
(2)02年春にブッシュが総理応援のために来日した。だが彼は靖国に一緒に参拝することを断り、代わりに明治神宮を訪問した。総理は、ここで東条分祀に踏み切るべきだった。「靖国神社が自主的に決めることだ」などというのは口実にならない。
総理は嵌められたのである。中国が「止めろ」と怒鳴った時に、参拝は面子の問題となり、止められなくなった。中国の罠に嵌められたのである。総理は前後を考えずにかっと怒ったのだ。参拝継続で、米・中vs.日本の構図ができた。
(3)それでも総理が勝つことは可能だった。そのためには、国内の世論が100パーセント参拝を支持することが必要だった。だが現実の世論は、五分五分で割れていたのだ。半分が潜在的に中国支持なのだ。
(4)総理は「止めろ」と怒鳴られて、止める道を封じられた。ここで参拝すれば勝利だ。それにはブッシュと一緒に参拝すればよかったのだ。分祀すればブッシュは喜んで参拝しただろう。これにはレーガン大統領の前例がある。[1]
(5)昨年8月、ハリケン・カトリナの失態で、ブッシュは劇的に弱体化した。彼は小泉への無条件支持をつづけることは不可能となる。これは単純な軍事問題である。イラク・アフガニスタンで手一杯のブッシュは、他の火種(二正面作戦)が怖いのだ。
(6)そこで、遂にブッシュは小泉に警告を出した。去年11月に京都訪問するにあたって、言明した。[2] 「米国は、小泉首相の靖国神社参拝による日中、日韓の関係悪化がアジア戦略の阻害要因となり、アジアにおける米国の国益に反する、とみている。大統領は日米関係を例にひきながら、『過去を忘れることは難しいが可能だ』と述べた」
(7)朝日はブッシュが小泉に引導をわたしたと知るや、読売の渡辺恒夫を雑誌「論座」の座談会に招待して、倒閣運動を始めた。「論座」2月号が今年正月に店頭にでるや、倒閣運動は国会に広まった。
(8)国会の倒閣運動は「ホリエモン、耐震偽装、牛肉」の三点セットで始った。次に、民主党による「メール疑惑」に飛び火したが、事実無根とわかり、前原民主党代表が辞任した。ここで小沢一郎の登場となる。
(9)ほとんど同時に藤原正彦の「国家の品格」がベストセラーとして登場したが、朝日は小沢と藤原を褒めそやした。なぜか?反小泉の統一戦線を拡大するのが目的だ。ワタツネ、小沢、藤原は、朝日にとって「敵性人物」だ。だからこそ抱き込むのだ。[3]
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核武装を堂々と提案する国会議員は西村真吾ひとりだった。そして彼は追放された。しかし、こと靖国、歴史に関しては、船頭多くして船山に登るの感がする。なぜ靖国特攻隊は大衆に受けることしか語らないのか。やはり売文なのか。小泉総理が靖国問題で敗北した過程を分析すると、判然とすることがある。彼が靖国で負けたのは、日本が核のタブーに縛られているからなのだ。核のタブーと靖国敗北。この当然すぎる因果関係を無視して、靖国、靖国と騒いでも無益なのである。
日本人は核兵器を嫌うように教育されてきた。毎年8月6日、国をあげておさらい(御唆)をしている。しかしナショナリストの論客はこのタブーに挑戦しない。それどころかタブーに従順である。ミーチャンハーチャンに迎合しているのだ。
核兵器には二つの効能がある。第一に、核兵器は国家の安全を保障する。敵が日本を攻撃したら、必ず核で報復すると宣言することで、敵の先制攻撃を抑止する。だが、これは最小限の安全保障を意味する。
そもそも日本本土が他国から直接攻撃されるというシナリオはかなり極端なものだ。第二次大戦で一度だけ起きたに過ぎない。日本以外で核攻撃を受けて国もない。日本人は、最小限の安全保障で満足するというのだ。しかし核兵器には第二の効能がある。
核兵器で最小限の安全が保障されると、外の世界で活発な外交ができるのだ。国の威信(prestige)が高まるのだ。中国や北朝鮮は核兵器を一度も使ったことがない。イスラエルも同様だ。では、なぜ彼らは核を保有するのか。ここに核兵器の第二の効能がある。日本の例が「反面教師」である。日本は、第一の効能をアメリカの核の傘に頼っている。これで最低限の安全は保障される。しかし積極的な外交はできない。小泉総理が靖国で中国と紛争を起こすと、宗主国アメリカの都合で、「靖国から手を退け」と命令されている。
アメリカはイラクの泥沼にはまり込んで、台湾、朝鮮半島、東シナ海などで二正面作戦ができない。日本を核攻撃からは守るが、日本の外交は支持できない。だからブッシュは小泉総理を突き放したのである。
読者に、この重要なポイントが理解してもらえるだろうか。核兵器が実戦で使用されたのは、ヒロシマ・長崎の二度だけだ。それ以外の場合は、恫喝の道具として使われる。或いは外交の道具として使われる。北朝鮮とイスラエルが好例だ。
先日、私は岡崎久彦が2月の講演で核武装の潮時が到来したと発言したことを報じておいた。実は、岡崎氏は靖国問題について、小泉総理の陰のアドヴァイザーであった。小泉が、ブッシュの手で引導を渡されたのを知った岡崎は、ようやく腰をあげたのだ。
核兵器は第一に安全保障の道具であり、第二に、外交の道具なのだ。持っていないと子ども扱いされるのだ。米・中が、北朝鮮の核抜きと日本の核抜きを交換することで取り引きをする理由はここにある。日本は馬鹿にされているのだ。
しかしこの点は靖国特攻隊には理解できない。彼らは目隠しされた馬車馬のように、靖国しか見えない。核のタブー → 靖国の敗北という因果関係が見えないのだ。
ウオールストリートジャーナルが、社説で抱腹絶倒の風刺をやった。これを理解するには「トロイの馬」の逸話を知る必要がある。
紀元前1200年ごろの話。ギリシャ軍は,トロイの城を攻めるのをいったん諦めると見せ,巨大な木馬を置き去りにしたまま引き上げた。戦いに勝ったと思い,油断したトロイ人は,戦勝の印にとこの木馬を城内に引き入れた。
お祝いの宴が開かれ,人々は酔いつぶれた。そして真夜中,木馬は開き,中に隠れていたギリシャ兵が閉ざされた城門を開け,外に待機していたギリシャ軍が城になだれ込んだ。そして,トロイの城は滅ぼされた。次にジャーナルの社説。
「この世で我々が学ぶべきものがあるとすれば、それはただの物はないということだ。次ぎの話の発端は、台湾野党の指導者・連戦による北京訪問である。連戦氏の大陸に対する恋慕の情の深さに興奮した中国政府は、台湾にパンダを二匹贈呈することにした。
「この提案の裏には何かあると疑って然るべきであろう。そもそも中国は、ワシントンDCとアトランタ市の動物園に賃貸しているパンダについて、余りに高利を貪るので、パンダ返還の提案があるほどだ。
「ともかく中国では台湾に贈呈するパンダの名前を人民投票で決定することに決めた。国家主席や首相を選ぶことは許されない中国で、パンダの名前が人民投票に託されたのだ。
「その結果、『統統(とぅぁんとぅぁん)』と『元元(ゆぁんゆぁん)』と言う名前が選ばれた。この投票に不正があったと疑う理由は、この二つの名前を繋ぐと『統元』、つまり中国・台湾の『再統一』という意味になることだ」。
これ即ち「トロイのパンダ」也。
解説
上記の記事を読んで判ることは、ブッシュが台湾と小泉を中国に売りに出したことで、臍を噛んでいることだ。[2] 彼は、日本と台湾を中国から守りたいのだ。しかしイラクの泥沼にはまって弱体化した今、何もできない。二正面作戦は無理だ。
ところが日本のナンバー・ワンは「剣士」として知られる。かっとなると何をやるかわからない。そこでブッシュはわざわざ京都まで飛来して、日米が直面する危機に関して、こんこんと説いて諭したのだ。更に、日本核武装を勧めたはずである。
同様に、ブッシュはジャーナルを使って、「統元」は「トロイのパンダ」だと警鐘を鳴らしているのだ。これ以外にブッシュに出来ることは今の時点でないのだ。
[1] “Trojan Pandas,” the Wall Street Journal (editorial), April 3, 2006.
[2] 臍を咬む。ほぞをかむ。後悔するという意味。
不肖ながら、私には、どうしてインターネットの拡散が日本で遅いのか判らなかった。私には盲点があったのだ。私の場合、インターネットは英語を媒体にしている。面白い読み物が山ほどあるからだ。日本語を媒体にしている人のメニューが貧弱であることに気付かなかった。
鍵はコンテンツ(内容)であり、ソフトウエアである。日本でも、もうすぐ携帯でテレビと映画を見る時代になる。以下、最新のソフトウエア開発に関するタイムズの記事から。
・・・中略・・・
アメリカ政治にカネがかかる理由は、全米テレビネットワークに流す選挙運動だ。党大会のようなお祭りは一週間ぶっ続けである。どうして党大会放映が高価になるかは日本人には理解できないだろう。
竹中平蔵のNHK改革の背後には、朝日・読売の「倒閣運動(立花隆)」に相乗りした公共放送へのしっぺい返しがある。
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朝日のマンガから。[1] 小泉総理が夢を見ている。後継総理を選ぶ自民総裁選で、一票を投じようとして後ろを振り向くと、胡錦濤が背後に並んで、順番を待っているのだ。夢見る小泉が「!?・・・・・まさか」と叫ぶ。この戯画には二つの意味がある。第一に、中国は後継総理の選択に介入していることだ。第二に、朝日は介入を非難しないどころか、それを是認することで媚を売っていることだ。小泉が「豚になった」と激昂した靖国特攻隊は沈黙している。もう飽きたのか。
朝日、後継総理選択への中国介入を堂々容認。
合祀維持のまま参拝継続によって自らの首を締めた日本。
勝つよりは大義に徹して散ることが至上なのか?
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